そもそも、Presentation Skillに関するセミナーを日本の法律事務所で行うというのは滅多にないと思います。日本企業の内部はどうかは知りませんが、一般にアメリカ人がプレゼン上手といわれているのは、日頃からこのようなセミナーを開催する等Presentation Skillを磨くことに注力しているからだということなのだと思います。(そういえば、裁判員制度導入の際に弁護士会の企画で、如何に裁判員にプレゼンをするかというセミナーはあったと思いますが、その際の講師もアメリカのTrial Lawyers (法廷にたつことを専門としている弁護士)だったようですね。)。
このセミナーで学んだ点をいくつか記します。
1.まず、人には、 思いついたことをばんばん喋りながら頭を整理して行く人や黙って人の話を聞き、その他の情報をじっくり分析しながら論理を組み立てて行く人等、様々な性格があるので、話す相手がどのような性格があるのかを分析すること。例えば、前者の人であれば、プレゼンの際には、本当に簡潔に重要な点のみをハキハキと述べることが重要だし、後者の人であれば、相手が考える時間を与えるためにゆっくり、また、トピックの切れ目には少し長めに間を持たせることが重要だというような話がありました。
2.また、話す際の姿勢ですが、
- 常にアイコンタクトをし、
- 背筋を伸ばして椅子の前半分を使って座る(椅子の背にもたれかかってもいけないし、机に寄りかかってもいけない)、
- 両足は床に着けておく(離すと体が動いたりして、相手が自分の話に集中できなくなるから)、
- 手は前で組まず(相手との間に壁ができてしまう)、自由に動かす(ジェスチャーを大きく)為に、肘をテーブルにつけない、
- 簡単で、ぱっと見て目に入るメモを準備する、
- メモに目を落としている間には絶対に話をしない(これにより相手もそれまでに聞いたことを消化できる)、
等の点を挙げていました。アイコンタクトや大振りなジェスチャー等は、日本の社会においては、また別のルールがあると思いますが、少なくともアメリカ人を相手に話をする場合には、留意するべき点ではないかと思います。
私も、実際にセミナー中に練習したところ、自分では姿勢を正して座っているつもりでも、机に寄りかかっている点を指摘されたのと(それにより手が自由に動かなくなる。)、手でペン等をいじる癖があるようで、話をしている間はペンを届かないところに置いておくという点を指摘され、目から鱗でした。
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