11.02.2010
Election Protection
アメリカでは、本日11月2日はMidterm Electionの投票日でした。
私が所属している当事務所では、プロボノ活動の一環として、上記のプログラムのコールセンターが設けられ、一番大きい会議室にPCと電話機が何台も並べられ、ボランティアが対応にあたっていました。
私自身はあまり関与していなかったので、確かではないのですが、投票を拒絶されたりして、うまく投票できない人たちのためのコールセンターのようです。簡単な例では、投票所を間違えたり、時間になっても投票所が開かないの様な問題のようですが、不当に投票する権利が害されていないかをチェックする機能を果たしているのではないかと思われます。
日本では、選挙日当日に投票を拒絶されたり、問題があったり、するという話は聞いたことがないので、今日一日、何十人ものボランティアがひっきりなしにかかってくる電話に対応しているのを、物珍しく傍観しておりました。
9.26.2010
442 -Live with Honor, Die with Dignity-
先日、大学の同窓会の主催で、上記のタイトルの映画(邦題:「442日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍」)の鑑賞会が開かれ、観に行ってきましたので、ご紹介します。
第2次世界大戦中の第442部隊の目覚ましい活躍については、こちらをご覧下さい。
同映画を制作されたすずきじゅんいち監督もいらして下さり、この映画を制作した目的、撮影の裏話等のお話を聞け、大変貴重な機会でした。
この映画は、アメリカに住む日系アメリカ人の話ですが、是非、日本に住んでいる日本人の方に観て頂きたい作品だと感じました。監督も同じことを言っておられました。
日本にいると意識することがほとんどないと思いますが、この映画を通じて、日本人であることとは何かということを強く問いかけられます。また、当時の日系アメリカ人が、アメリカ人であることを否定され、自己のアイデンティティの拠り所を失うことがどれだけ辛いことかということも強く訴えかけられます。
日本に住んでいては、通常感じることの出来ない感覚を体感することが出来る映画だと思います。
私は、子供の頃4年半程ロンドンにいましたが、当時も、言葉も習慣も考え方も異なる人たちに囲まれ、日本人であることを否が応でも強く意識させられました。ただ、帰国後は、まだ成長しきっていなかったというのもあるかもしれませんが、そのような意識は霧散してしまいました。しかし、今またアメリカに滞在していると、アイデンティティという概念がいかに重要なのかというのを、強く意識させられる日々です。特に、自分の子供たちは、今のところ人生の大部分をアメリカで暮らしています。彼らは自分のアイデンティティをどこに求めるのかということを考えだすと、悩みは尽きません。
今後どんどんグローバル化するといわれている世界の中では、自分のアイデンティティをどこに求めるのかというのは、益々重要になってくるのではないかと思われます。
このようなことをつらつらと考えるいい機会を与えてくれた映画でした。
第2次世界大戦中の第442部隊の目覚ましい活躍については、こちらをご覧下さい。
同映画を制作されたすずきじゅんいち監督もいらして下さり、この映画を制作した目的、撮影の裏話等のお話を聞け、大変貴重な機会でした。
この映画は、アメリカに住む日系アメリカ人の話ですが、是非、日本に住んでいる日本人の方に観て頂きたい作品だと感じました。監督も同じことを言っておられました。
日本にいると意識することがほとんどないと思いますが、この映画を通じて、日本人であることとは何かということを強く問いかけられます。また、当時の日系アメリカ人が、アメリカ人であることを否定され、自己のアイデンティティの拠り所を失うことがどれだけ辛いことかということも強く訴えかけられます。
日本に住んでいては、通常感じることの出来ない感覚を体感することが出来る映画だと思います。
私は、子供の頃4年半程ロンドンにいましたが、当時も、言葉も習慣も考え方も異なる人たちに囲まれ、日本人であることを否が応でも強く意識させられました。ただ、帰国後は、まだ成長しきっていなかったというのもあるかもしれませんが、そのような意識は霧散してしまいました。しかし、今またアメリカに滞在していると、アイデンティティという概念がいかに重要なのかというのを、強く意識させられる日々です。特に、自分の子供たちは、今のところ人生の大部分をアメリカで暮らしています。彼らは自分のアイデンティティをどこに求めるのかということを考えだすと、悩みは尽きません。
今後どんどんグローバル化するといわれている世界の中では、自分のアイデンティティをどこに求めるのかというのは、益々重要になってくるのではないかと思われます。
このようなことをつらつらと考えるいい機会を与えてくれた映画でした。
9.05.2010
Circus Vargas
本ブログの本筋ではありませんが、アメリカ文化のご紹介として。
この週末はLabor Day Weekendでアメリカでは3連休になるところがほとんどです。このLong Weekendを利用して、家族と一緒にサーカスを観に行ってきました。
Cirque du Soleil等のような洗練されたサーカスとは対極に位置するような、昔ながらのサーカスでしたが(空中ブランコとか、ピエロがコメディやったりとか。)、子供たちも含めかなり楽しめました。
びっくりしたのは、空中でのショーも命綱つけずにやりますし(普通サーカスってそうですかね?)、比較的小さなテントで間近で彼らの演技を観れるので、演技を純粋に楽しむというより、失敗して事故が起きないかというスリルを楽しんでいるというのが正直な感想かもしれません。もちろん、どのパフォーマーも完璧に演技していましたが。
特に、8歳の男の子が、バイクを小さい鉄の籠の中でぐるぐる回りながら乗り回すパフォーマンスは、2児の父としては、恐くて観ていられませんでした。。。。
因みに、右の女性もバイクで籠の中をぐるぐる回ります。しかも左の男性の乗っているバイクと同時に。。
ショーの最初にアメリカ国家を斉唱したり、ピエロのコメディも観客参加型で、選ばれた人たちも堂々と演技していたり、巨大な容器に入っているポップコーンを家族みんなで食べたり、観客も大盛り上がりで、アメリカナイズされた(といっても、半分くらいの観客はメキシコ系でした。)休日の過ごし方でした。
常にロサンゼルスで催行しているわけではないようですが、機会があればお勧めします。
この週末はLabor Day Weekendでアメリカでは3連休になるところがほとんどです。このLong Weekendを利用して、家族と一緒にサーカスを観に行ってきました。
Cirque du Soleil等のような洗練されたサーカスとは対極に位置するような、昔ながらのサーカスでしたが(空中ブランコとか、ピエロがコメディやったりとか。)、子供たちも含めかなり楽しめました。
びっくりしたのは、空中でのショーも命綱つけずにやりますし(普通サーカスってそうですかね?)、比較的小さなテントで間近で彼らの演技を観れるので、演技を純粋に楽しむというより、失敗して事故が起きないかというスリルを楽しんでいるというのが正直な感想かもしれません。もちろん、どのパフォーマーも完璧に演技していましたが。
特に、8歳の男の子が、バイクを小さい鉄の籠の中でぐるぐる回りながら乗り回すパフォーマンスは、2児の父としては、恐くて観ていられませんでした。。。。
因みに、右の女性もバイクで籠の中をぐるぐる回ります。しかも左の男性の乗っているバイクと同時に。。
ショーの最初にアメリカ国家を斉唱したり、ピエロのコメディも観客参加型で、選ばれた人たちも堂々と演技していたり、巨大な容器に入っているポップコーンを家族みんなで食べたり、観客も大盛り上がりで、アメリカナイズされた(といっても、半分くらいの観客はメキシコ系でした。)休日の過ごし方でした。
常にロサンゼルスで催行しているわけではないようですが、機会があればお勧めします。
5.15.2010
Presentation Skill
私の所属している事務所内でアソシエイト向けにPresentation Skillの向上のためのセミナーがありました。主に弁護士がパートナーや依頼者にPresentationをすることを想定しているため、1対1の場面を想定したセッションでした。
そもそも、Presentation Skillに関するセミナーを日本の法律事務所で行うというのは滅多にないと思います。日本企業の内部はどうかは知りませんが、一般にアメリカ人がプレゼン上手といわれているのは、日頃からこのようなセミナーを開催する等Presentation Skillを磨くことに注力しているからだということなのだと思います。(そういえば、裁判員制度導入の際に弁護士会の企画で、如何に裁判員にプレゼンをするかというセミナーはあったと思いますが、その際の講師もアメリカのTrial Lawyers (法廷にたつことを専門としている弁護士)だったようですね。)。
このセミナーで学んだ点をいくつか記します。
1.まず、人には、 思いついたことをばんばん喋りながら頭を整理して行く人や黙って人の話を聞き、その他の情報をじっくり分析しながら論理を組み立てて行く人等、様々な性格があるので、話す相手がどのような性格があるのかを分析すること。例えば、前者の人であれば、プレゼンの際には、本当に簡潔に重要な点のみをハキハキと述べることが重要だし、後者の人であれば、相手が考える時間を与えるためにゆっくり、また、トピックの切れ目には少し長めに間を持たせることが重要だというような話がありました。
2.また、話す際の姿勢ですが、
等の点を挙げていました。アイコンタクトや大振りなジェスチャー等は、日本の社会においては、また別のルールがあると思いますが、少なくともアメリカ人を相手に話をする場合には、留意するべき点ではないかと思います。
私も、実際にセミナー中に練習したところ、自分では姿勢を正して座っているつもりでも、机に寄りかかっている点を指摘されたのと(それにより手が自由に動かなくなる。)、手でペン等をいじる癖があるようで、話をしている間はペンを届かないところに置いておくという点を指摘され、目から鱗でした。
そもそも、Presentation Skillに関するセミナーを日本の法律事務所で行うというのは滅多にないと思います。日本企業の内部はどうかは知りませんが、一般にアメリカ人がプレゼン上手といわれているのは、日頃からこのようなセミナーを開催する等Presentation Skillを磨くことに注力しているからだということなのだと思います。(そういえば、裁判員制度導入の際に弁護士会の企画で、如何に裁判員にプレゼンをするかというセミナーはあったと思いますが、その際の講師もアメリカのTrial Lawyers (法廷にたつことを専門としている弁護士)だったようですね。)。
このセミナーで学んだ点をいくつか記します。
1.まず、人には、 思いついたことをばんばん喋りながら頭を整理して行く人や黙って人の話を聞き、その他の情報をじっくり分析しながら論理を組み立てて行く人等、様々な性格があるので、話す相手がどのような性格があるのかを分析すること。例えば、前者の人であれば、プレゼンの際には、本当に簡潔に重要な点のみをハキハキと述べることが重要だし、後者の人であれば、相手が考える時間を与えるためにゆっくり、また、トピックの切れ目には少し長めに間を持たせることが重要だというような話がありました。
2.また、話す際の姿勢ですが、
- 常にアイコンタクトをし、
- 背筋を伸ばして椅子の前半分を使って座る(椅子の背にもたれかかってもいけないし、机に寄りかかってもいけない)、
- 両足は床に着けておく(離すと体が動いたりして、相手が自分の話に集中できなくなるから)、
- 手は前で組まず(相手との間に壁ができてしまう)、自由に動かす(ジェスチャーを大きく)為に、肘をテーブルにつけない、
- 簡単で、ぱっと見て目に入るメモを準備する、
- メモに目を落としている間には絶対に話をしない(これにより相手もそれまでに聞いたことを消化できる)、
等の点を挙げていました。アイコンタクトや大振りなジェスチャー等は、日本の社会においては、また別のルールがあると思いますが、少なくともアメリカ人を相手に話をする場合には、留意するべき点ではないかと思います。
私も、実際にセミナー中に練習したところ、自分では姿勢を正して座っているつもりでも、机に寄りかかっている点を指摘されたのと(それにより手が自由に動かなくなる。)、手でペン等をいじる癖があるようで、話をしている間はペンを届かないところに置いておくという点を指摘され、目から鱗でした。
3.29.2010
Marmalade Cafe/Butter Consumption
本日は、Sherman Oaksにある表題のレストランで、Green Business関連のアメリカ人3名(ビジネスコンサルタントとベンチャー企業経営者とハイテク製品を扱っている企業のBusiness Development部門の方)と、ビジネスランチでした。
前にお会いしたEV(電気自動車)事業のベンチャーを経営している人もそうだったのですが、Thousand Oaks方面でClean Tech関連のビジネスをしている人が多く、ダウンタウン勤務の僕との中間地点ということで、Sherman Oaksが選ばれたのです。僕は、Sherman Oaksは初めてでしたが、治安の良さそうで歩いている人や走っている車からしても、裕福そうな街であることが窺えました(ただ、朝夕の渋滞はひどいと思います。)。
ミーティングは、それぞれが自分のしていることを話し合い、今後うまくビジネスが繋がっていけばいいね、みたいな感じで終わったのですが、お伝えしたかったのは、出席者の一人(ビジネスコンサルタントの方)のバター消費量。。。。Green Businessに携わっているからか、Saladだけを頼んで(といっても、こちらのランチで出てくるSaladはかなりの分量ですが)、Health-consciousぶりを発揮しているかと思いきや、最初に出されるパンに、ひたすらバターを塗り続け、パン二つを食べるのに、小さめではあるものの、使用したバターのパックは、何と8個。。。。思わず、全部数えてしまいました。
その方の体格については、ご想像のとおりです。。。
ビジネスコンサルタントの方だけに、自分をアピールする方法もアメリカ人らしく、堂々たるものだったのですが、カロリー摂取量も目を見張るものがあり、アメリカ人のバイタリティを見せつけられたランチでした。。。
ちなみに、僕が注文したのは、ランチ用のEgg Benedictでした。とても美味しかったのですが、残念ながら少し残してしまいました。
前にお会いしたEV(電気自動車)事業のベンチャーを経営している人もそうだったのですが、Thousand Oaks方面でClean Tech関連のビジネスをしている人が多く、ダウンタウン勤務の僕との中間地点ということで、Sherman Oaksが選ばれたのです。僕は、Sherman Oaksは初めてでしたが、治安の良さそうで歩いている人や走っている車からしても、裕福そうな街であることが窺えました(ただ、朝夕の渋滞はひどいと思います。)。
ミーティングは、それぞれが自分のしていることを話し合い、今後うまくビジネスが繋がっていけばいいね、みたいな感じで終わったのですが、お伝えしたかったのは、出席者の一人(ビジネスコンサルタントの方)のバター消費量。。。。Green Businessに携わっているからか、Saladだけを頼んで(といっても、こちらのランチで出てくるSaladはかなりの分量ですが)、Health-consciousぶりを発揮しているかと思いきや、最初に出されるパンに、ひたすらバターを塗り続け、パン二つを食べるのに、小さめではあるものの、使用したバターのパックは、何と8個。。。。思わず、全部数えてしまいました。
その方の体格については、ご想像のとおりです。。。
ビジネスコンサルタントの方だけに、自分をアピールする方法もアメリカ人らしく、堂々たるものだったのですが、カロリー摂取量も目を見張るものがあり、アメリカ人のバイタリティを見せつけられたランチでした。。。
ちなみに、僕が注文したのは、ランチ用のEgg Benedictでした。とても美味しかったのですが、残念ながら少し残してしまいました。
3.23.2010
Earth Hour 2010
http://www.earthhour.org/TakeAction.aspx
上記のようなイベントのお知らせが回ってきました。
このサイトを見る限り立派なイベントのようです(しかし、ビルの電気を消す時間(1時間)をもう少し延ばしてもいい気が。。。)。
実際こちらで働いていると、驚くほど、PCやら電気やらをつけっぱなしにして帰る人が多く見られます。そのため、勤務先のローファームでは、オフィスの電気は一定時間誰もいないと自動的に消えたり、PCも午後10時で自動的にシャットダウンする(それ以降使う人は、シャットダウンする前に使用できるよう設定できます。)ような設定になっていますが、デスクランプとかは消えないまま放置されています。
また、化粧室でも手を洗うところにペーパータオルがあるのはもちろん、その後化粧室から出るドアのところにもペーパータオルが置いてあるのです(ドアの取っ手をそのペーパーで掴んで開けるため。)。
上記のような状況だからこそ、このようなイベントが必要なのかもしれません。
アメリカでも最近はエコ(go green)は流行していますが、まだまだ日本(にいる人たちの感覚)に追い付くには時間がかかるような気がしています。
上記のようなイベントのお知らせが回ってきました。
このサイトを見る限り立派なイベントのようです(しかし、ビルの電気を消す時間(1時間)をもう少し延ばしてもいい気が。。。)。
実際こちらで働いていると、驚くほど、PCやら電気やらをつけっぱなしにして帰る人が多く見られます。そのため、勤務先のローファームでは、オフィスの電気は一定時間誰もいないと自動的に消えたり、PCも午後10時で自動的にシャットダウンする(それ以降使う人は、シャットダウンする前に使用できるよう設定できます。)ような設定になっていますが、デスクランプとかは消えないまま放置されています。
また、化粧室でも手を洗うところにペーパータオルがあるのはもちろん、その後化粧室から出るドアのところにもペーパータオルが置いてあるのです(ドアの取っ手をそのペーパーで掴んで開けるため。)。
上記のような状況だからこそ、このようなイベントが必要なのかもしれません。
アメリカでも最近はエコ(go green)は流行していますが、まだまだ日本(にいる人たちの感覚)に追い付くには時間がかかるような気がしています。
3.21.2010
Business Seminar in Newport Beach
今回は、法律ネタではありませんが、私の大学の同窓会主催のビジネスセミナーに出席しましたので、そこで印象に残ったことを徒然に記します。
スピーカーの方は、30年日本の一流企業のアメリカ現地法人の社長としてご活躍され、現在もロサンゼルスにて有名な日系の慈善事業団体の理事を通じて社会貢献をしておられる方です。
大変貴重なお話を伺うことができましたので、印象に残った点をいくつか書き留めます。
1.日系企業の技術
日本の経済が戦後奇跡的な回復を遂げ、世界の1、2を争う規模になるまでになったのは、日本の企業(特に製造業等)の有する技術が優れていたということも一つの理由になったかと思いますが、これは、何も戦後一から築き上げたものばかりではなく、戦前から(軍や政府主導という部分も多かったようですが)脈々と受け継がれたものも多いということを知りました。
もちろん、戦後すぐには粗悪品が流通していたということも事実だとおもいます(今とは反対に、戦後すぐは"Made in Japan"と言えば劣悪品というイメージがあったようです。)。
2.GHQの貢献
スピーカーの方によりますと、マッカーサーは日本の経済は自律的な回復をしていかなければならないという信念があったようで、例えば、戦後間もなくフォードが戦前から有していた自動車の組み立て工場を再開しようと、人員を派遣しようとしたところ、上記のような信念のもとかかる人員に対するビザを発給しなかったということがあったそうです。
3.アメリカでの成功のカギ
A.宣伝の重要性
具体的には、Ad Agencyを起用するなど米国流にMarketing, Sales活動を展開していくべき、例え技術を持っていたとしても、この点をおろそかにして成功することはないことを強調しておられました。特に、今般のトヨタのような逆風下の環境においてこそ、宣伝への投資というのは重要であることを述べられていました。
B.アメリカ人にとって、日本人はミステリアスであることを認識すること
日本人も、アメリカに来た当初はアメリカ人の考え方等で認識が異なり、面食らうことが多いと思いますが、日本人のアメリカ人に対するイメージ以上に、アメリカ人は日本人がどういう事を考えているのか(一個人がどういう人間なのか)が分からないのだということを認識する必要があるとのことでした。そして、この点を打破するため、社内旅行をしたり、気軽に話し合える組織を設けたりと色々腐心されたそうです。
もちろん、自分がどのような人間かをアメリカ人にわかってもらうのは、言葉の壁もあり、一朝一夕にはいかないと思います。その意味で、2年や3年程度で配置換えになってしまうような駐在制度を持つ企業(や領事館)には批判的でした。
このことは、アメリカ人(や社会)が日本以上に、個人と個人のつながりを大事にするのだと言うことが前提のアドバイスだと感じました。
C.アメリカ人の情報の取り扱い方
アメリカ人は、情報を資産と考え、より慎重に扱う傾向があるとのことでした。あるアメリカ人の部下に社内の機密情報を提供し、その対応について相談したそうです。スピーカーの方は、同僚と相談することを暗に期待していたようですが、そのアメリカ人はそのような貴重な情報をむやみに共有することはないようです。
D.雇用条件
アメリカ人の中にも、終身雇用(待遇が若干悪くなっても)を望む人は多いそうです。
ただし、人をクビにする際は、訴訟リスクに対応するため、severance payを多くするなど、不満を持たれないように行うのが肝要だということでした。
4.まとめ
歴史的な経緯について勉強になりましたし、アメリカのローファームで、アメリカ人に混じって働いていく中で、日頃何となく思っていたことが、うまく整理され、今後の働き方にも多いに参考になるセミナーでした。
スピーカーの方は、30年日本の一流企業のアメリカ現地法人の社長としてご活躍され、現在もロサンゼルスにて有名な日系の慈善事業団体の理事を通じて社会貢献をしておられる方です。
大変貴重なお話を伺うことができましたので、印象に残った点をいくつか書き留めます。
1.日系企業の技術
日本の経済が戦後奇跡的な回復を遂げ、世界の1、2を争う規模になるまでになったのは、日本の企業(特に製造業等)の有する技術が優れていたということも一つの理由になったかと思いますが、これは、何も戦後一から築き上げたものばかりではなく、戦前から(軍や政府主導という部分も多かったようですが)脈々と受け継がれたものも多いということを知りました。
もちろん、戦後すぐには粗悪品が流通していたということも事実だとおもいます(今とは反対に、戦後すぐは"Made in Japan"と言えば劣悪品というイメージがあったようです。)。
2.GHQの貢献
スピーカーの方によりますと、マッカーサーは日本の経済は自律的な回復をしていかなければならないという信念があったようで、例えば、戦後間もなくフォードが戦前から有していた自動車の組み立て工場を再開しようと、人員を派遣しようとしたところ、上記のような信念のもとかかる人員に対するビザを発給しなかったということがあったそうです。
3.アメリカでの成功のカギ
A.宣伝の重要性
具体的には、Ad Agencyを起用するなど米国流にMarketing, Sales活動を展開していくべき、例え技術を持っていたとしても、この点をおろそかにして成功することはないことを強調しておられました。特に、今般のトヨタのような逆風下の環境においてこそ、宣伝への投資というのは重要であることを述べられていました。
B.アメリカ人にとって、日本人はミステリアスであることを認識すること
日本人も、アメリカに来た当初はアメリカ人の考え方等で認識が異なり、面食らうことが多いと思いますが、日本人のアメリカ人に対するイメージ以上に、アメリカ人は日本人がどういう事を考えているのか(一個人がどういう人間なのか)が分からないのだということを認識する必要があるとのことでした。そして、この点を打破するため、社内旅行をしたり、気軽に話し合える組織を設けたりと色々腐心されたそうです。
もちろん、自分がどのような人間かをアメリカ人にわかってもらうのは、言葉の壁もあり、一朝一夕にはいかないと思います。その意味で、2年や3年程度で配置換えになってしまうような駐在制度を持つ企業(や領事館)には批判的でした。
このことは、アメリカ人(や社会)が日本以上に、個人と個人のつながりを大事にするのだと言うことが前提のアドバイスだと感じました。
C.アメリカ人の情報の取り扱い方
アメリカ人は、情報を資産と考え、より慎重に扱う傾向があるとのことでした。あるアメリカ人の部下に社内の機密情報を提供し、その対応について相談したそうです。スピーカーの方は、同僚と相談することを暗に期待していたようですが、そのアメリカ人はそのような貴重な情報をむやみに共有することはないようです。
D.雇用条件
アメリカ人の中にも、終身雇用(待遇が若干悪くなっても)を望む人は多いそうです。
ただし、人をクビにする際は、訴訟リスクに対応するため、severance payを多くするなど、不満を持たれないように行うのが肝要だということでした。
4.まとめ
歴史的な経緯について勉強になりましたし、アメリカのローファームで、アメリカ人に混じって働いていく中で、日頃何となく思っていたことが、うまく整理され、今後の働き方にも多いに参考になるセミナーでした。
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